Japanische Klassiker mit Furigana
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しゅくず
現代日本文学館8 徳田秋声
徳田 秋声
Lesen Sie 現代日本文学館8 徳田秋声 (しゅくず) von 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 327.364 Zeichen · 638 Bildschirme
十
その百姓は大悦びで夫婦そろって貰いに来たそうだが、生まれた子供の顔を見ると、さすがに手放せなかったそうだ。しかしなまじっか学問なんか噛りちらすより、土弄りでもしていた方がよかったかも知れんよ。詩を作るより田を作れって、昔しから言うが、こんな時代になって来ると、鉄や油も必要だが、食糧の方がもっと大切だからね。」
加世子は女中と顔を見合わせ、くすくす笑っていたが、銀子も話は好きで、「大地」の中に出て来る農民の土への執着や、の災害の場面について無邪気に話したりした。
それからこの辺の飯の話になり、日本米を食べるために、わざわざ地方へ旅する人も少なくなく、飯食いの銀子も、それが一つの目当てで、同伴したというのだった。
和やかな食事がすんでから、銀子は三人を三階の洋室へ案内したが、そこからは湖水が一目に見え、部屋も加世子の気に入った。
「いいお部屋ね。」
「よかったら加世子さん、今夜ここにお泊まりになっては。」
十
均平がヴェランダで籐椅子にかけ、新聞を見ていると、女たちは部屋のなかで円卓子を囲み、取り寄せた林檎を剥いて食べながら、このごろの頭髪の流行などについてひそひそ話していた。