Japanische Klassiker mit Furigana
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しゅくず
現代日本文学館8 徳田秋声
徳田 秋声
Lesen Sie 現代日本文学館8 徳田秋声 (しゅくず) von 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 327.364 Zeichen · 638 Bildschirme
八
銀子はお酌をしたり、銚子を取りに行ったり、別にすることもなかったが、余計なことを封じられたのは、浜龍にはこのほかにも一人材木屋のペトロンがあり弁護士のことも承知の上なので、昼間来て晩方引き揚げるのだったが、この男が帰ると彼女はいつも貰ったお札の勘定をするのだった。
養女で看板借りなので、ほかの抱えと一緒の部屋には寝ないで、離れの一棟を占領していたが、食事の時もみんなと一つの食卓には就かず、ちょっとした炊事場も離れについていたので、そこで自分だけの好きなものを拵えたり、通りの洋食や天麩羅を取り寄せたりして、気儘に贅沢に暮らしていた。
材木問屋はこの離れへ来ても、ビールでも呑んで帰るくらいで、外で呼ぶことになっていたが、長いあいだ月々世話になっている弁護士の来る日は二階を綺麗に掃除させ、桐の丸火鉢に火を起こし、鉄瓶の湯を沸らせたりして、待遇するのだった。
八
浜龍は材木屋の座敷から帰って来ると、座敷着もぬがず、よくお札の勘定をしていたものだが、驚くことにはそれが銀子のまだ手にしたこともない幾枚かの百円札であったりした。彼女は弁護士からもらう月々のものを大体家へ入れ、材木屋から搾る臨時のものを、呉服屋や貴金属屋や三味線屋などの払いに当て、貯金もしているらしかったが、どこか感触に冷たいところがあり、銀子がお札を勘定