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Japanische Klassiker mit Furigana

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しゅくず

現代日本文学館8 徳田秋声

徳田 秋声

Lesen Sie 現代日本文学館8 徳田秋声 (しゅくず) von 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 327.364 Zeichen · 638 Bildschirme

Aozora Bunko

何しろ深い谿間のじめじめした処だから、ずるずる止め度もなく、辷って、到頭深い洞穴のなかへ陥ちてしまったもんですよ。」

「まあ。私また兄さんがしばらく見えないから、どうしたのかと思って……。」

「お山の坊さんに聞いてみたら、やはりそうだというから、二日がかりで採集したのはいいけれど、二日目に崖から足を踏みはずして、酷い目に逢ってしまいましたよ。しかし成功だったね。」

浦上はそう言って、三共で製剤してもらったという小さい罐を二個、紙包みから取り出し、銀子の病床におき、その用法をも説明した。

「そんなにまでしていただかなくてもよかったのに。お気の毒したわ。」

「なに、僕も一度は捜しに行こうと思っていたからね。寿々さんがそれで癒ってくれれば、僕の思いが通るというもんです。」

銀子は梳いた髪をいぼじり捲きにしてもらい、少しはせいせいして、何か胸がむず痒いような感じで膝のうえで雑誌をめくったりしていたが、小谷さんは新聞にたまった雲脂と落ち毛を寄せて、外へ棄てに行った。

「しかし僕が案じたより、何だか快さそうじゃないんだかね。」

「ええ、大分いいのよ。」

「そんならいいですが、これは僕を信じて、ぜひ呑んでもらいますよ。