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Japanische Klassiker mit Furigana

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しゅくず

現代日本文学館8 徳田秋声

徳田 秋声

Lesen Sie 現代日本文学館8 徳田秋声 (しゅくず) von 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 327.364 Zeichen · 638 Bildschirme

Aozora Bunko

さが見え、芸者風情には歯も立たないのだった。

彼女は持って来た袱紗包を釈いて、桐の箱に入った、四五尺もあろうかと思う系譜の一巻を卓上に繰りひろげ、平家の残党として、数百年前にこの土地に居つき、爾来宮城野の豪族として、連綿数十代の血統の絶えなかったことから、夙く良人に別れて、一粒種の幼児を守り立て、門地を傷つけまいとして、内と外との軽侮や迫害と闘って来た今日までの彼女自身の並々ならぬ苦労を、諄々と物語るのだった。

銀子もこの老婦人が、初めから芸者風情と見くびっているようには見えず、わが子の愛人としての情愛も一応は受け取れるので、少し話の長いのに痺れを切らしながら、じっと聴いていた。

「それでは随分御苦労なさったのですね。」

「大変長話で貴女も御迷惑でしょうけれど、そういう訳で、私もあの子には世間から後ろ指を差されるようなことはさせたくありません。女親は甘いからあんな子息が出来たといわれても、御先祖へ相済まんことです。決して真吾と貴女のしていることが、悪いというのではありません。真吾もいろいろ家の都合で高等の教育を受けておりませんが、人間はあの通りまんざら馬鹿でもないようです。