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Japanische Klassiker mit Furigana

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しゅくず

現代日本文学館8 徳田秋声

徳田 秋声

Lesen Sie 現代日本文学館8 徳田秋声 (しゅくず) von 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 327.364 Zeichen · 638 Bildschirme

Aozora Bunko

泥沼のなかに育って来た人間は、泥沼のなかで生きて行くよりほかないんだ。現に商売が成り立ってる人もあるじゃないか。」

「それはそうなのよ。世話のやける抱えなんかおくより自分の体で働いた方がよほど気楽だというんで、いい姐さんが抱えをおかないでやってる人もあるし、桂庵に喰われて一二年で見切りをつけてしまう人もあるわ。かと思うと抱えに当たって、のっけからとんとん拍子で行く人もたまにはあるわ。」

つまり好いパトロンがついていない限り、商売は小体に基礎工事から始めるよりほかなかった。何の商売もそうであるように、金のあるものは金を摺ってしまってからやっと商売が身につくのであった。

とにかく銀子は、いろいろの人のやり口と、自身の苦い経験から割り出して抱えはすべて仕込みから仕上げることに方針を決めてしまい、それが一人二人順潮に行ったところから、親父の顔のひろい下町の場末へ手をまわして、見つかり次第、健康さえ取れれば、顔はそんなによくなくても取ることにした。

「あんなのどうするんだい。」

粒をそろえたいと思っている均平が言うと、銀子は、

「あれでも結構物になりますよ。」

と言って、こんな子がと思うようなのが、すばらしく当たった例を二つ三つ挙げてみせた。