Japanische Klassiker mit Furigana
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しゅくず
現代日本文学館8 徳田秋声
徳田 秋声
Lesen Sie 現代日本文学館8 徳田秋声 (しゅくず) von 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 327.364 Zeichen · 638 Bildschirme
感じ、段々を登るにも母の手を借りなければならなかった。
「お前一時に入らん方がいいよ。ああどうして、ここは湯が強いんだから、そろそろ体を慣らさんけりゃ。」
母は言っていたが、二日三日たっても、湯に馴染めそうには見えず、花の萎むような気の衰えが感じられるのだったが、湯を控えめにしていても、血の気の薄くなった躰に、赤城おろしの風も冷たすぎ、肺炎がまたぶり返しそうな気がしてならなかったので、五日目の晩帰ることに決め、翌日の朝電車で山をおりた。
そのころになると、春よしのお神にも慾が出て来て、もう少し養生したら、気分のよい時、いずれ梅村さんも近いことだから、遊びに来てはどうかと言うのだったが、引き裂いた証書は実は写しで、本物は担保に取った大場の手元にあるのはとにかくとして、その言い分にも理窟がないわけでもなく、あの病気のひどい絶頂に、夜昼をわかず使った氷代だけでも、生やさしい金ではなかった。
「かかったものを全部証書にとは言いません。気の向く時ぼつぼつお座敷へ出てもらえば、結構なんですがね。」
十五
そのころ、春よしのお神が、裏木戸の瀬川さんと呼んでいる芝居ものの男が、ちょいちょい春よしへ現われ、場所を取ってくれたり、切符をもって来てくれたりした。