Japanische Klassiker mit Furigana
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しゅくず
現代日本文学館8 徳田秋声
徳田 秋声
Lesen Sie 現代日本文学館8 徳田秋声 (しゅくず) von 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 327.364 Zeichen · 638 Bildschirme
五
」
葉子は出て行ったが、間もなくタキシイにでも載せて来たものらしく、息をはずませながら一包みの衣裳を小女と二人で運びこんで来た。派手な晴着や帯や長襦袢がそこへ拡げられた。
「私これ一枚、大変失礼ですけれど、もしお気持わるくなかったら、お嬢さんに着ていただきたいと思うんですけれど。」
「そうね。学生で、まだ何もないから、いいだろう。」
二人は間もなく宿を出て、葉子自身は花模様の小浜の小袖を一枚、風呂敷に包んで抱えて庸三の家へ帰って来た。彼女はなるべく金の問題から遠ざかっていたかった。庸三との附き合いを、生活問題にまで引き入れることは、何かにつけて体を縛られることにもなるし、庸三の気持を深入りさせることにもなるので、それは避けたいと思っていたのであったが、彼の気持はすっかり彼女の言葉どおりに、葉子に掩いかぶさっていた。
五
葉子はそのころ庸三の娘たちをつれて、三丁目先きの名代の糸屋で、好みの毛糸を買って来て、栄子のためにスウェタアを編みはじめていたが、そんな時の彼女は子供たちのためにまことに好い友達であったが、彼女が庸三の傍へ来ていたり、一緒に外出したりすると、子供たちは寂しがった。