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Japanische Klassiker mit Furigana

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しゅくず

現代日本文学館8 徳田秋声

徳田 秋声

Lesen Sie 現代日本文学館8 徳田秋声 (しゅくず) von 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 327.364 Zeichen · 638 Bildschirme

Aozora Bunko

」

だだっ広い玄関の座敷にちょっとした椅子場があり、均平をそこでしばらく待たせることにして、鄙びた菓子とお茶を持って来た。風情もない崖裾の裏庭が、そこから見通され、石楠や松の盆栽を並べた植木棚が見え、茄子や胡瓜、葱のような野菜が作ってあった。

「療養所はこの町なかですか。」

「いいえ、ちょっと離れとりますが、歩いてもわけないですよ。何なら子供に御案内させますですが。」

均平はそれを辞し、病院は明朝にすることにした。主婦の話では、このサナトリウムはいつも満員で、この山荘にいる人で、部屋の都合のつくのを待っているのもあり、近頃病院の評判が非常にいいから、均一もきっと丈夫になるに違いないが、少し時日がかかるような話だというのであった。

「そうですか。今年一杯もかかるような話ですか。」

「何でも本当に丈夫になるには、来年の春まで病院にいなければならないそうですよ。」

病気がそう軽くないということが、正直そうな主婦の口吻で頷けた。

それからこの辺のこのごろの生活に触れ、昔は米などは残らず上納し、百姓は蜀麦や稷のようなものが常食であり、柿の皮の干したのなぞがせいぜい子供の悦ぶ菓子で、今はそんな時勢から見ると、これでもよほど有難い方だと、老人たちが言っているというのであった。