Japanische Klassiker mit Furigana
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しゅくず
現代日本文学館8 徳田秋声
徳田 秋声
Lesen Sie 現代日本文学館8 徳田秋声 (しゅくず) von 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 327.364 Zeichen · 638 Bildschirme
彼は再び例の離れの一室に落ちついた。瑠美子のほかに、ちょうど継母の手から取り戻した二人の子供もいて、葉子は何かそわそわしていたが「ちょっと先生……」と言って、彼をさそい出すと、土間を渡って二階へ上がって行くので、彼も何の気なしについて上がった。
葉子は縁側の椅子を彼にすすめて、子供取り戻しの経緯を話した。ここからそう遠くはない山手の町の実家へ引き揚げて来ている継母は、自分の子がもう二人もできていて、とかく葉子の子供たちに辛く当たるのであった。
「北海道時代に私が目をかけて使っていた女中なんですよ。その時分は子供にもよくしてくれて、醜い女ですけれど、忠実な女中だったんですのよ。松川は相当のものを預けて行ったものらしいんですの。上海で落ち着き次第、呼び寄せることになっているらしいんですけれど、あの子たちは食べものもろくに食べさせられなかったんですの。」
「君がつれて来たのか。」
「私が乗り込んでいって、談判しましたの。私には頭があがらないんですの。」
「それでこれから……。」
「先生にご迷惑かけませんわ。」
「…………。」
「先生怒らないでね。私あの人に逢ったの。