Japanische Klassiker mit Furigana
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しゅくず
現代日本文学館8 徳田秋声
徳田 秋声
Lesen Sie 現代日本文学館8 徳田秋声 (しゅくず) von 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 327.364 Zeichen · 638 Bildschirme
それにお尻のところがひりひり刃物で突つくように痛んで、息が切れそうよ。」
「やっぱり痔瘻だ。」
庸三にも痔瘻を手術した経験があるので、その痛みには十分同情できた。彼女はひいひい火焔のような息をはずませていたが、痛みが堪えがたくなると、いきなり跳ねあがるように起き直った。それでいけなくなると、蚊帳から出て、縁側に立ったり跪坐んだりした。
もちろんそれはその晩が初めての苦しみでもなかった。もう幾日も前から、肛門の痛みは気にしていたし、熱も少しは出ていたのであったが、見たところにわかに痔瘻とも判断できぬほど、やや地腫れのした、ぷつりとした小さな腫物であった。
「痔かも知れないね。」
彼は言っていた。その後も時々気にはしていたが、少しくらいの発熱があっても、二人の精神的な悩みの方が、深く内面的に喰いこんでいたので、愛情も何かどろどろ滓のようなものが停滞していて、葉子の心にも受けきれないほど、彼の苛み方も深刻であった。どうかすると彼女は妹に呼ばれて離れを出て、土間をわたって母屋の方へ出て行くこともあって、しばらく帰って来ないのであったが、帰って来たときの素振りには別に変わったところもなかった。