Japanische Klassiker mit Furigana
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しゅくず
現代日本文学館8 徳田秋声
徳田 秋声
Lesen Sie 現代日本文学館8 徳田秋声 (しゅくず) von 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 327.364 Zeichen · 638 Bildschirme
」
小夜子は悪戯そうな目をして、鼻頭へ人差し指をもって行った。
「そうね。また鴨にしようというんだろうが、おれも家内のいるうちは、どじばかり踏んで叱られたもんだが、このごろ少し性格に変化が来たようなんで。」
「元はもっと下手だったわけね。」
小夜子は笑った。
その晩庸三は、小夜子の家で遅くまで花を遊んだが、遊びに来ていたジャアナリストや漫画家も一緒だった。
ある晩庸三と葉子はデネションの舞踊を見に行って、そこで同窓の仲間と一緒に来ている庸太郎にも出逢った。そのころ庸三はしばらく家をあけていた。あれきりにもなり得ないで、彼は何かのきっかけから、人目の少ない銀座のモナミの食堂で、葉子と晩飯を食ったり、新らしく出来あがった武蔵野映画館へそっと入ったりしているうちに、また逗子へも行くことになった。
そのころ大戦後の疲弊から、西欧の一流芸術家が、まだしも経済状況の比較的良かった日本を見舞って、ちょうどレコオド音楽の普及しつつあった青年のあいだに、不思議な喝采を博していた。庸三も、ずっと前から軍楽隊の野外演奏の管弦楽や、イタリイのオペラなど聴いたり見たりしていたが、レコオドの趣味もようやく濁みた日本の音曲が、美しい西洋音楽と入れかわりかけようとしていた。