Japanische Klassiker mit Furigana
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しゅくず
現代日本文学館8 徳田秋声
徳田 秋声
Lesen Sie 現代日本文学館8 徳田秋声 (しゅくず) von 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 327.364 Zeichen · 638 Bildschirme
」
「どうして?」
「あすこは先輩の山上さんの奥にある借家ですから、何かにつけ窮屈なんでしょうか、今度田端の方へ家を見つけて、そこへ引き移るそうですから、金がいるんでしょう。」
庸三は腑におちなかった。一月もたつか経たぬに、庸三の提供した金がもう無くなったのだろうか。もし清川がそれに手を着けるのを潔しとしないにしても、本を売らなくては引越しもできないほど、手元が不自由なのだろうか。
「そんなことないだろう。」
「いや、そうです。重に舞踊や美術に関する書物で、売るのは実に惜しいと言っていました。」
それほど真剣なのかと庸三は悲痛な感じもした。
それからまた少し経ってから、ちょうど田端へ引っ越したところを、史朗はわざわざ見に行って来た。そこは木造の二階建の古い洋風住宅で、コスモスでも作るに相応しい前庭もあった。
しかし史朗はその時、清川に頭臚を殴られ、泣き面かきながら逐い攘われて来た。
「何だって?」
庸三が訊くと、史朗は痛そうに頭臚をかかえて、
「奴さん何か興奮しているんでしょう。それに僕がちょいちょい覗きに行くもんで。しかしあれじゃ駄目だと思いますね。梢さん僕に詫びていましたけれど。