Japanische Klassiker mit Furigana
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しゅくず
現代日本文学館8 徳田秋声
徳田 秋声
Lesen Sie 現代日本文学館8 徳田秋声 (しゅくず) von 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 327.364 Zeichen · 638 Bildschirme
二十五
」
史朗も憤慨したものらしく、清川が葉子に値いしないことを歎いていたが、それきり葉子の消息も絶えてしまった。
二十五
三月になってから、ある日も小夜子が庸三の書斎に現われた。庸三は今も時々晩飯を食べに、川沿いの家へタキシイを駆った。たまには人をつれても行ったが、一人の方が気易かった。その時分になると庸太郎は小夜子と同伴でない限り、めったに父の書斎に姿を現わさなかったが、それもかえって庸三に都合の好いこともあった。庸三は初めひどくそれを警戒したのであったが、無駄であった。彼は子供の姿を見失わない限り、大抵のことは子供自身の判断に委せがちであった。それが子供に親切か不親切かはしばらく措いて、子供たちをそれぞれの一人格として見る癖があった。それに彼の気持では若い時代は常に前時代より優れているはずであった。とかく彼は自身の生活圏内へ子供を引き入れすぎる形があった。葉子とのその時々の出来事についても、彼はあけすけに庸太郎に話しもし、見せもした。時とすると、見ていてスリルを感ずることもあったが、子供を信じようとした。小夜子の場合も、庸三自身その誘因を成しているとも言えるのであった。