Japanische Klassiker mit Furigana
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しゅくず
現代日本文学館8 徳田秋声
徳田 秋声
Lesen Sie 現代日本文学館8 徳田秋声 (しゅくず) von 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 327.364 Zeichen · 638 Bildschirme
病院の方はみんながついているから。」
銀子はそのつもりで、自動車のブロカアの連中と、暑さしのぎに銀座会館の裏から築地河岸へと舟遊びに出ており、帰りの土産に大黒屋で佃煮を買い、路傍の花売娘から、パラピンにつつんだ花を三束買って、客と別れて帰って来た。そして大通りのガレイジの処で、車をおりて仲通りへ入って来ると、以前の朋輩であり、今は松の家の分け看板として、めきめき売り出して来た松栄とひょっこり出喰わし、松島の死を知った。
「あら。」
「今病院からお棺で帰って来るところよ。貴女を方々捜したんだけど、どこへ行ったんだか、お出先でも知らないというんでしょう。」
「あら、私金扇(鳥料理)からお客と涼みに行ってたのよ。」
そのころ日比谷や池ノ畔、隅田川にも納涼大会があり、映画や演芸の屋台などで人を集め、大川の舟遊びも盛っていた。松次は看板借りであり、鳥屋で昼間からの玉数も記入された伝票をもらうと、舟遊びはサアビスに附き合ったのだったが、さっそく分松の家で衣裳を着かえ、松の家の前にならんで棺の来るのを待っていたのだった。すべての情景があまりにもあわただしく彼女もぼんやりしてしまった。