Japanische Klassiker mit Furigana
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しゅくず
現代日本文学館8 徳田秋声
徳田 秋声
Lesen Sie 現代日本文学館8 徳田秋声 (しゅくず) von 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 327.364 Zeichen · 638 Bildschirme
織物が時に銀子のところへ届き、町の機業家も親類にあるのだったが、この村では塩鮭の切身も正月以外は膳に上ることもなく、どこの家でも皺くちゃの一円紙幣の顔すら容易に見られなかった。他国者は異端視され、村は一つの家族であった。
「その代り空気は軽いし、空はいつでも澄みきっているし、夜の星の綺麗さったらないわ。水は指が痺れるほど冷たくて、とてもいい気持よ。高い処へ登るとアルプス連山や赤倉あたりの山も見えるの。」
銀子も若い時分一度行ったことがあったが、妹の一人は胸の病気をその山の一と夏で治した。
「けれどあんな処でも肺病があるのはどういうんだろう。お母さんの一家は肺病で絶えたのよ。お父さんも兄弟も。私あすこへ行って初めて聞いて解ったわ。」
しかし銀子の母親には、結核体質らしいところが少しもないばかりか、あの白皙人型の越後系のがっしりした、均齊のよく取れた骨格で、性格にも恪勤とか忍耐とか、どんな困難に遭遇しても撓まない強靱さがあり、家を外にして飛び歩きがちな放浪癖の父親と反対に辛抱づよく、世帯の切盛りに忠実であった。父親が馬の年なら彼女はきっと牛で、彼は気の荒い駄々ッ児なかわりに人情っぽい人のよさがあり、彼女は何かと人の世話を焼きたがる一面、女らしい涙脆さはなく、多勢の子供だから一人や二人は死んでも、生きるためにはしかた