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Japanische Klassiker mit Furigana

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しゅくず

現代日本文学館8 徳田秋声

徳田 秋声

Lesen Sie 現代日本文学館8 徳田秋声 (しゅくず) von 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 327.364 Zeichen · 638 Bildschirme

Aozora Bunko

しかしお座敷にいる以上、明くまでは出先の権利で、お客がどこの誰であろうと、どうもならないのであった。ある時も銀子が栗栖の座敷にいると、彼は気が揉めてならず、別の座敷へ上がってよその芸者をかけ、わざと陽気に騒いだりして、苛々する気分を紛らせていた。栗栖もそれが磯貝とわかり、六感にぴんと来るものがあり、酔いもさめた形であった。栗栖の足はそれから少し遠退き、しばらく顔を見せないのであった。彼は銀子との結婚について父の諒解を得たいと思い、遊びすぎて金にも窮っていたので、手術料などで相当の収入がありそうに見えても、いざ結婚となると少し纏まった金も必要なのだったが、父も最近めっきり白髪が殖え酒量も減って、自転車で遠方の病家まわりをしている姿が気の毒になり、何も言い出さずに帰って来たのだった。帰って来ると、いやな噂が耳に入り、気を悪くしていたので、医専が県立であるところから、県内の方々から依頼して来る手術も人に譲り怠りがちであった。彼は銀子を追究して真相をはっきりさせることも怖く、それかと言って商売人の銀子の言葉を言葉通りに受け容れることもできず、病院の仕事もろくろく手に着かないのだった。