Japanische Klassiker mit Furigana
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しゅくず
現代日本文学館8 徳田秋声
徳田 秋声
Lesen Sie 現代日本文学館8 徳田秋声 (しゅくず) von 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 327.364 Zeichen · 638 Bildschirme
それに水を汲みに、無人島へ上がることもありますが、下手まごつくと蛮人にやられますね。」
彼らは往きには小笠原の父島から、硫黄ヶ島を通り、帰りにはフィリッピンから台湾方面を廻って九州へ帰航するのであり、滝川はすでに幾度もその船に乗り込み、南洋諸島の風土、物資、島民の生活についてかなりの知識をもっており、南洋庁の所在地パラオには往き帰りに寄港し、政庁筋の歓迎を受けたり、富有な島民の家庭にも招待され、土人独特の料理を饗応されたこともあった。
「そのまたアイス・クリームのうまさと来たら、持って来れるものなら、ここへもって来て、貴女方に食べさせたいくらいだね。僕今度東京へも寄って来たけれど、あんなアイス・クリームはどこにもないね。」
「そんなおいしいの、食べたいわね。」
「どうです、今度パラオへ行ってみませんか。横浜から二週間で行けますよ。」
「行ってみたいわね。」
滝川は愛子の養父であり、従って寿々廼家の旦那である廻船問屋の主人の甥であり、この町から出た多くの海員の一人で、中学を出たころすでに南洋に憧がれを抱き、海軍兵学校の入学試験をしくじってから、そんな船員団の仲間に加わったものだったが、長くこの冒険事業に従事するつもりはなく、二十六歳の現在から、十年余りも働いて、一財産造り、陸へ上がって生涯の方嚮を決める肚であった