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Japanische Klassiker mit Furigana

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しゅくず

現代日本文学館8 徳田秋声

徳田 秋声

Lesen Sie 現代日本文学館8 徳田秋声 (しゅくず) von 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 327.364 Zeichen · 638 Bildschirme

Aozora Bunko

もちろん銀子にだって、それに類した経験がないことはなかった。彼女は食いしん棒の均平と、大抵一つ食卓で、食事をするのだったが、時には子供たちと一緒に、塗りの剥げた食卓の端に坐って、茄子の与市漬などで、軽くお茶漬ですますことも多かった。そしてその食べ方は、人の家の飯を食べていた時のように、黙祷や合掌こそしないが、どうみても抱えであった時分からの気習が失せず、子供たちの騒々しさや晴れやかさの中で、どこかちんまりした物静かさで、おしゃべりをしたり傍見をしたりするようなこともなかった。

非常時も、このごろのように諸般の社会相が、統制の厳しさ細かさを生活の末梢にまで反映して、芸者屋も今までの暢気さではいられなかった。人員の統制が、頭脳のぼやけたものにはちょっと理解ができないくらいだが、簿記台のなかには帳面の数も殖えていた。銀子の今までの、抱え一人々々の毎日々々の出先や玉数を記した幾冊かの帳面のほかに、時々警察の調査があり、抱えの分をよくするような建前から、規定の稼ぎ高の一割五分か二割を渡すほかは、あまり親の要求に応じて、子供の負担になるような借金をさせないことなどの配慮もあって、子供自身と抱え主とで、おのおのの欄に毎日の稼ぎ高を記入するなどの、係官の前へ出して見せるための、めいめいの帳簿も幾冊かあって、銀子はそれを