Japanische Klassiker mit Furigana
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しゅくず
現代日本文学館8 徳田秋声
徳田 秋声
Lesen Sie 現代日本文学館8 徳田秋声 (しゅくず) von 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 327.364 Zeichen · 638 Bildschirme
に匙を投げず、この一週間というもの、ほとんど徹宵付ききりで二人の看護婦を督励し、ひっきりなしの注射に酸素吸入、それにある部分は冷やし、ある部分は温めもしたり、寝食を忘れて九死に一生を得ようと努めるのだった。
春よしでは、婆やだけ残して抱え全部を懇意な待合の一室に外泊させ、お神も寝ずの番で看護を手伝うのだったが、苛酷な一面には、派手で大業な見栄っぱりもあり、箱丁を八方へ走らせ、易を立てるやら御祈祷を上げて伺いを立てるやらした。一人が柴又へ走ると一人は深川の不動へ詣り、広小路の摩利支天や、浅草の観音へも祈願をかけ、占いも手当り次第五六軒当たってみたが、どこも助かると言うもののない中に、病人の肌襦袢に祈祷を献げてもらった柴又だけが、脈があることを明言したのだった。しかしその一縷の望みも絶え、今はその死を安からしめるために人々は集まり、慰めの言葉で臨終を見送ろうとするのだった。
濛靄のかかったような銀子の目には、誰の顔もはっきりとは見えず、全身薔薇の花だらけの梅村医師の顔だけが大写しに写し出されていた。
「どうだえ楽になったかい。」
医師は脈を取りながら言った。