Japanische Klassiker mit Furigana
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しゅくず
現代日本文学館8 徳田秋声
徳田 秋声
Lesen Sie 現代日本文学館8 徳田秋声 (しゅくず) von 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 327.364 Zeichen · 638 Bildschirme
均平もあの環境が自分に適したところとは思えず、この商売にも好感はもてなかったが、ひところの家庭の紛紜で心の痛手を負った時、彼女のところへやって来ると、別に甘い言葉で慰めることはしなくても、普通商売人の習性である、懐のなかを探るようなこともなく、腹の底に滓がないだけでも、爽やかな風に吹かれているような感じであった。それにもっと進歩した新しい売淫制度でも案出されるならいざ知らずとにかく一目で看通しがつき、統制の取れるような組織になっているこの許可制度は、無下に指弾すべきでもなかった。雇傭関係は自発的にも法的にも次第に合理化されつつあり、末梢的には割り切れないものが残っていながら、幾分光りが差して来た。進歩的な両性の社交場がほかに一つもないとすれば、低調ながらも大衆的にはこんなところも、人間的な一つの訓練所ともならないこともなかった。
もちろん抱え主の側から見た均平の目にも、物質以外のことで、非人道的だと思えることも一つ二つないわけではなく、それが男性の暴虐な好奇心から来ている点で、許せない感じもするのであった。それも銀子に話すと、
「果物は誰方も青いうち食べるのが、お好きとみえますね。