Japanische Klassiker mit Furigana
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しゅくず
現代日本文学館8 徳田秋声
徳田 秋声
Lesen Sie 現代日本文学館8 徳田秋声 (しゅくず) von 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 327.364 Zeichen · 638 Bildschirme
小説や映画のことも私などと話のピントが合わないんだもの。あの旦つくにしては少し退屈な奥さんかも知れないけれど、感じは大変いいの。」
「そんなのいいね。何とかならないものかね。」
「だって奥さんがあるんですもの、今さらどうにもならないわ。でも交際してみてもいいとは思うの。」
そこへ北山も子供も風呂から上がって来た。葉子は紅茶に水菓子なぞ取り、懐ろに金もあるので、がらりと世界が変わったように見えた。
人目もあるので、日が暮れても散歩に出られず、三人で雑談に夜を更かしたが、どうした拍子か北山の好きな酒が出て、子供や庸三が寝床へ入ってからも、女同志の話がつづいた。
葉子が庸三の近くに家を構えていた時分、よく北山を訪ねて来て、清純な恋愛を葉子にも訴え訴えしていた若い塑像家の噂も出た。北山さえ少し遠いのを我慢すれば、彼の父は神奈川にある店の近くにアトリエを建ててくれるはずだったが、彼女は物堅い旧家の雰囲気のなかへ入って行くのを嫌って、しばらく江古田の方に貧しい同棲生活をつづけていたこともあった。
「貴女も一人目つけるのよ。」
葉子は少し酔っていた。
「ええ、でも目つからないのよ。