후리가나로 읽는 일본 고전
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みやもとむさし
宮本武蔵(七)
吉川 英治
吉川 英治의 宮本武蔵(七)(みやもとむさし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 350,912자 · 702화면
彼の人・この人
一
彼の人・この人
一
縫殿介は、いそいで来た。
主人の長岡佐渡が、今朝、船島へ出向くまでに間に合うようにと。
吩咐けられた六名の屋敷を、それぞれ駈け廻って、武蔵の返書と次第を告げ、どこでも茶ものまず引っ返して来た途中なのである。
「あっ。巌流の……?」
彼は、そのいそぐ足をも止めて、思わず物陰にたたずんだ。
そこは、御浜奉行の役宅から半町ほど先の海辺だった。
そこの岸からは、早朝よりたくさんな藩士が、きょうの試合の立会や、検視や、また、不慮の場合の警備だの、試合場の準備だのとして、番頭以下足軽組まで――幾組にもわかれて、ぞくぞくと船島をさして先発していた。
――今も。
お船手の藩士が、一艘の新しい小舟を寄せて、待っていた。舟板から水箒やもやいの棕梠縄まで卸したばかりの真新しい舟だった。
縫殿介は一目見て、それは藩公から特に巌流へくだされた舟と知った。
舟に、特徴はないが、そこらに佇んでいる百名以上の人々の顔ぶれが、皆、日ごろ巌流と親しい者か、或は見馴れない顔ばかりなので、すぐ知ったのである。
「おお、お出でになった」
「見えられた」
人々は、舟の両側に立って、おなじ方角を、振り向いていた。