일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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みやもとむさし

宮本武蔵(七)

吉川 英治

吉川 英治의 宮本武蔵(七)(みやもとむさし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 350,912자 · 702화면

아오조라 문고

二

「泥棒っ、泥棒っ」

道ばたにふいに、呶鳴っている子があった。

干柿の吊るしてある軒下だの、暗い馬小屋の横からだの、わらわらと人が駈けて出た。

伊織はその人々へ、手をふり廻して、

「彼方から今、おらを追いかけて来る頬かぶりの男は、秩父で権現様の宝蔵破りをした泥棒のひとりだから、みんなして捕まえてください。――あら、あら、来たよ来たよこっちへ」

と、大きな声して告げた。

部落の人たちは、余りに唐突な彼のわめきに、最初はあっ気にとられていたが、伊織の指さす方を見ると、なるほど、蘇芳染の手拭を顎で結んだ若い侍が、此方へ向って宙を飛んでくる。

けれども百姓達は、依然として、その近づいてくるのをただ見ているだけの様子なので、伊織はまた、

「宝蔵破り、宝蔵破り。嘘じゃない。ほんとにあれは、秩父の大泥棒の片割れだよ。はやく捕まえないと逃げちまう!」

と、さけんだ。

そうして伊織は、勇気のない兵を指揮する将みたいに、声をからしたが、部落の穏やかな空気はなかなか震動しない。暢んびりした顔をならべた百姓たちは、ただ彼の叫びに、うろたえの眼と、怖々した挙動をすこし見せたばかりで、手を拱いているのだった。