후리가나로 읽는 일본 고전
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みやもとむさし
宮本武蔵(七)
吉川 英治
吉川 英治의 宮本武蔵(七)(みやもとむさし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 350,912자 · 702화면
六
「武蔵様は、まるで、忘れたようなお顔をしていらっしゃいます」
「画などの沙汰ではない。……お鶴、お前が行って、どうぞもう、そのようなことは、お捨て措き下さいと、ちょっと申し上げて来い」
「……でも、わたしには」
「いえないのか」
太郎左衛門は、その時、はっきりとお鶴の気持を覚った。父と娘とは、ひとつ血である。彼女の悲しみも傷みも、そのまま、太郎左衛門の血にひびいていた。
が男親の顔は、さり気なかった。むしろ叱るように、
「ばか。何をめそめそと」
そして自分で――武蔵のいる襖のほうへ立って行った。
六
そこは、ひそと、閉めきってあった。
筆、硯、筆洗などをおいて、武蔵は、寂として坐っていた。
すでに描き上がっている一葉の画箋には、柳に鷺の図が描いてあった。
――が、前に置いてある紙には未だ一筆も落してなかった。
白い紙を前にして、武蔵は、何を描こうかと、考えているらしい。
いや、画想をとらえようとする理念や技巧より前に、画心そのものに成りきろうとする自分を静かにととのえている姿だった。
白い紙は、無の天地と見ることができる。一筆の落墨は、たちまち、無中に有を生じる。