후리가나로 읽는 일본 고전
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みやもとむさし
宮本武蔵(七)
吉川 英治
吉川 英治의 宮本武蔵(七)(みやもとむさし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 350,912자 · 702화면
六
射るという眼はまだ弱いものであろう。武蔵の眼は吸引する。湖のように深く、敵をして、自己の生気を危ぶませるほど吸引する。
射る眼は、巌流のものだった。双眸の中を、虹が走っているように、殺気の光彩が燃えている、相手を射竦めんとしている。
眼は窓という。思うに、ふたりの頭脳の生理的な形態が、そのまま巌流の眸であったであろう、武蔵の眸であったにちがいない。
「――武蔵っ」
「…………」
「武蔵っ!」
二度いった。
沖鳴りが響いてくる。二人の足もとにも潮が騒いでいた。巌流は、答えない相手に対して、勢い声を張らないでいられなかった。
「怯れたか。策か。いずれにしても卑怯と見たぞ。――約束の刻限は疾く過ぎて、もう一刻の余も経つ。巌流は約を違えず、最前からこれにて待ちかねていた」
「…………」
「一乗寺下り松の時といい、三十三間堂の折といい、常に、故意に約束の刻をたがえて、敵の虚を突くことは、そもそも、汝のよく用いる兵法の手癖だ。――しかし、きょうはその手にのる巌流でもない。末代もの嗤いのたねとならぬよう潔く終るものと心支度して来い。――いざ来いっ、武蔵!」
いい放った言葉の下に、巌流は、鐺を背へ高く上げて、小脇に持っていた大刀物干竿を、ぱっと抜き放つと一緒に、左の手に残った刀の鞘を、浪間へ、投げ捨てた。