후리가나로 읽는 일본 고전
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みやもとむさし
宮本武蔵(七)
吉川 英治
吉川 英治의 宮本武蔵(七)(みやもとむさし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 350,912자 · 702화면
七
そうだ。新蔵様は心配するかも知れないが、秩父まで行ってしまおう。牢舎にいる先生にこの手紙を届けよう。陽は暮れても、あの正丸峠を越えさえすれば――。
伊織は立って、野を見まわした。俄に、捨てた馬を思い出したのである。
「どこへ行ったろ? おいらの馬は?」
七
北条家の厩から曳き出して来た駒である。螺鈿の鞍がついている。野盗が見つけたら見逃しっこない逸物なのだ。――伊織は捜しあぐねた果て、口笛をふきならして、しばらく草枯れの野末を見まわしていた。
水か霧か、うすい煙のようなものが、草の間を、低くうごいてゆく。――そこらに、駒の跫音がするような気がして駈けて行けば、駒の影もなく、水の流れもない。
「おや? 彼方に」
と、何やら黒いものの動くのを見て、また駈けてゆくと、それは餌を拾っていた野猪だった。
野猪は、伊織のそばをかすめて、萩むらの中へ、旋風みたいに逃げ去った。――振向くと、猪の通った後には、幻術師の杖が線を引いたように、漠として一すじの夜霧が白く地を這っている――
「……?」
だが、霧かと眺めているうちに、霧はせんかんと水音を立て、やがて、小川のせせらぎの上に鮮やかな月の影を浮かべてくる。