일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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みやもとむさし

宮本武蔵(七)

吉川 英治

吉川 英治의 宮本武蔵(七)(みやもとむさし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 350,912자 · 702화면

아오조라 문고

八

八

供の縫殿介は、先ほどから縁端に畏まったままでいたが、奥へ通された主人の身が、不安でならなかった。

いくら表面は歓待しているようでも、ここは、敵方の家である。徳川家にとっては、油断のならない大物として、注意人物の第一に視ている人間の家。

紀州の領主浅野長晟は、そのために徳川家から特に九度山の監視をいいつけられているとも聞えている。相手が大物だし、つかみようのない幸村という人物なので、手古摺っているといううわさもかねがね聞くところだし、

「……よいほどに、お帰りなさればよいのに」

と、縫殿介は、気を揉むのだった。

この家にどんな詭計がないとも限らないし、またそんなことはないとしても目付役の浅野家から、徳川の方へ、細川家の藩老が微行の途次に立寄ったと報告されるだけでも徳川の心証を悪くしよう。

関東と大坂のあいだは、事実、それほど険悪なのである。そんなことにお気づきなさらぬ佐渡様でもないのに。

――などと縫殿介は、奥のほうばかり窺って、案じていたが、ふと、縁の傍らの連翹や山吹の花が、ゆさと大きく揺れたかと思うと、いつか墨をながしていた空から、板廂をかすめて、ポツリと雨が落ちて来た。