후리가나로 읽는 일본 고전
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みやもとむさし
宮本武蔵(七)
吉川 英治
吉川 英治의 宮本武蔵(七)(みやもとむさし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 350,912자 · 702화면
――しかし、鉄砲はおろか古鉄のかけらも出て来ないというのはどうしたわけだろうか。
「…………」
なければないで、又八の不安は去らない。掘りちらした槐のまわりを歩きだした。そして足で土を蹴ちらしてまだ探していた。
――すると誰か、彼のうしろへ歩き寄って来た者がある。今来た様子でなく、意地わるくさっきから物陰で彼のなすことを眺めていたらしかった。又八の背をふいに打って、
「あるものか」
と耳元で笑った。
軽く打たれたのではあるが、又八は背中から五体がしびれて、自分の掘った坑の中へのめりそうになった。
「……?」
振向いて、じっと、しばらく空虚な眼をすえていたが――あっ、とそれから初めて常態の神経に回って、愕きを口から洩らした。
「――お出で」
沢庵は、彼の手を引いた。
「…………」
又八の体は硬直したまま動かなかった。沢庵の手をすら、冷たい爪の先でぎ去ろうとするのである。そして踵からぶるぶる顫えを走らせていた。
「来ないか」
「…………」
「お出でというに?」
きっと沢庵が眼をもって叱るようにいうと、又八は唖のように、
「そ、そこを。……そこの、後を……」
と、縺れた舌でいいながら足の先で土を坑へ落し、自分の行為を埋め隠してしまおうとするらしかった。