후리가나로 읽는 일본 고전
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みやもとむさし
宮本武蔵(七)
吉川 英治
吉川 英治의 宮本武蔵(七)(みやもとむさし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 350,912자 · 702화면
その折の武蔵どのは、幸いに私の乞いを容れて、お教えを下されているし、私もまだ一家を成す日は遠いかもしれませぬが、たとえ今がどんな乱世でも、子の道、世々の道は、踏み外すことはいたしません」
こう念じつめて息をもじっとひそめていると、身の前に高々と在る大日如来のお顔が、母の顔そっくりに思われ、その微笑までが、生ける日の母の笑いとなって胸に沁みてくる。
「……お」
ふと気づいて、掌を解くと、僧正はもういない。読経は終ったのである。傍らにいる伊織も、ぽかんと大日のお顔をふり仰いだまま起つのも忘れている様子なので「伊織」と、呼び醒まし、
「なんでそんなに見恍れている」
と訊ねたところ、われに返ったような顔して、伊織がいうには、
「だって、この大日様は、おらの姉さんに似てるんだもの――」
権之助は思わず、からからと笑って、まだ会ったこともないお通さんとかいう其方の姉の顔がどうして分る? また、大日様のお顔は大日様のお顔で、こんな慈悲円満な具相をもった人がこの世にあろうはずはない。これは独り運慶のような名匠の精進が、たまたま、鑿の先に現し得た奇蹟のようなもので、決して俗界にあるものではない。