후리가나로 읽는 일본 고전
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みやもとむさし
宮本武蔵(七)
吉川 英治
吉川 英治의 宮本武蔵(七)(みやもとむさし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 350,912자 · 702화면
(自分も)
と、そこに顧みて、彼は、急に一身が軽くなった。
その一身に体している一剣になぜ成りきらないか。なぜ傍を見るか。なぜそこに澄みきらないか。
あの事は?
この事は?
要らざる右顧左眄だ。一道をつきぬくのに何の傍見。
――とは思うが、その一道に行詰っていればこそ、右顧左眄が生じるのだった。葉を摘み枝を尋ねる愚かな焦躁に責められ惑わされてくるのである。
どうして、その行詰りを打開するか。核に入って核を破るか。
自笑十年行脚事
痩藤破笠扣禅扉
元来仏法無多子
喫飯喫茶又著衣
これは愚堂和尚が自嘲の作という一偈であった。武蔵は今、それを思いだした。自分もちょうどその年齢の頃であった。初めて妙心寺に愚堂の名を慕って訪ねてゆくと、愚堂はいきなり、
(汝、そも何の見地かあって、愚堂門の客たらんとするか)
と、足蹴にかけないばかり大喝で追い払われた。その後、愚堂の心にかなう所を認められたか、許されて室に参じたが、或る折、前の一詩を示して、
(修行修行といってるうちは、まあ駄目じゃろう)
と、嗤われたものであった。
自笑十年行脚事――
と、愚堂は疾くに――十年も前に自分に教えていた。