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みやもとむさし
宮本武蔵(七)
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《宮本武蔵(七)(みやもとむさし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 350,912 字 · 702 頁
――という旺んな様子であったという。
それにひきかえて!
と口には出さぬが、人々は惨たる疲れをお互いの顔に見合った。一昨夜の六名にしてみても、武蔵の生国が、自分らと同じ作州であるというだけでも、藩へも世間へも、顔向けがならない気がするのだった。
「もうよい。……今から探しても間にあうまい。御一同、お引き揚げ下さい。慌てれば慌てるほど見苦しい」
佐渡は、そう告げて、人々に無理に引き取らせた。木南加賀四郎や安積八弥太などは、
「いや、見つける。たとえ今日が過ぎても、あくまで見つけ出して、斬り捨ててくれる」
昂奮して帰って行った。
佐渡は、清掃された室内に上がって、香炉に香を焚いた。それはいつもの事ながら、
「……さてはお覚悟を」
と、縫殿介は、胸を衝かれた。すると、まだ庭先に立ち残って、海の色を見ていた伊織が、ふと彼へいった。
「縫殿介さん。下関の廻船問屋、小林太郎左衛門の家を訊ねてみましたか」
二
大人の常識には限界があるが、少年の思いつきには限界がない。
伊織のことばに、
「そうだった。……おお」
佐渡も縫殿介も、的確に目標を指さされた心地がした。或は? ――いやいやこの上は、武蔵のいそうな処としては其処以外には考えられない。