Japanische Klassiker mit Furigana
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にんきょうにとうりゅう
任侠二刀流
国枝 史郎
Lesen Sie 任侠二刀流 (にんきょうにとうりゅう) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 224.569 Zeichen · 451 Bildschirme
よく見てお置きよ、この娘の様子を! それがすぐにもお前さんの身の上へ巡って行くのだからね。……さあさあ娘さん娘さん、一糸もまとわぬ全裸体、それを太郎丸様へお目におかけ。ソレ!」
と云った時太郎丸、フッと雪洞を吹っ消した。
闇黒の中で罪悪が、今やとげられようとするのであろう。
と、廊下から声がした。
「太郎丸様へ申し上げます」
「何んだ!」
と太郎丸の不平声。
「あの、ご来客にございます」
「誰だ?」とまたも太郎丸。
「西川正休とか申すご仁」
「ナニ」と太郎丸驚いたらしい。「ほほう珍らしい客人だの。これは是非とも逢わずばなるまい……いずれ珍味はゆるゆるとな」
牢格子の開く音がした。太郎丸はじめお紋、伊集院、揃って外へ出て行ったらしい。後は闇! 物音もしない。その闇の中で裸体の浜路、尚気絶しているらしい。
「浜路殿、浜路殿!」と宗三郎。
「お目覚めなさりませ!」と鷺組のお絹。
それが通じたかホーッという、正気づいた浜路の声がした。
「おお寒い!」とまた浜路、「あッ、妾は裸体でいるよ!」衣裳を探る音がした。
その時忍びやかに庭を歩く、人の足音が聞こえて来た。だんだん牢屋の方へ近寄って来る。