Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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にんきょうにとうりゅう

任侠二刀流

国枝 史郎

Lesen Sie 任侠二刀流 (にんきょうにとうりゅう) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 224.569 Zeichen · 451 Bildschirme

Aozora Bunko

山窩大いに浮世を語る

武士あがりらしい山窩が云う。

山窩大いに浮世を語る

するともう一人の若い山窩、

「元亀、天正の戦国時代から見ると、浮世は進んだということだが、いったいどこが進んだんだろう?」

「手数をかけて金をかけて、時間をかけて冗なものを作る! それが『進んだ』ということなら、今の浮世は進んでいるよ」こう云ったのは銅兵衛という山窩、「食い物で云うと早解りがする、戦国時代の食い物は、俺らの食い物と大差はない、生の獣、生の鳥、生の野菜、生の魚、せいぜい焼いて食うぐらいのものだ。ところが今日日の連中ときては、ソレお醤油、ソレお味噌、ソレお砂糖、ソレお酒、などというもので料理する。さて出来上がった食い物はというに、味はともかく滋養分がない。つまりは冗の食い物なのさ」

「お前の理屈からいく時は、進むってことはよくねえんだな?」

「そうさ、手間をかけてムダな物を作る、どう考えたってよくねえなあ」

「では何故みんな進みたがるんだろう?」

「考えが間違っているからよ」

「一人ぐらいはあるだろう、考えの間違わない人間が?」

「そりゃあ時々あるらしい、だが大勢にゃあ敵わねえ」

「へえ、どうしてだい? 教えてくんな!」