Japanische Klassiker mit Furigana
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にんきょうにとうりゅう
任侠二刀流
国枝 史郎
Lesen Sie 任侠二刀流 (にんきょうにとうりゅう) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 224.569 Zeichen · 451 Bildschirme
独創的の道人の住居
行きついて見ればはたして湖水! 耳を澄ましたが人気がない。お吉よりも先に着いたのであった。
独創的の道人の住居
湖畔に立った組紐のお仙、ズッと湖水の様子を見た。周囲半里の湖水である。池と云ったほうがよいかもしれない。空の蒼さをそっくりそのまま、地上へ持って来たような水の色! まわりを森林がかこっている。漣一つ立っていない。澄み切った人間の眼のようだ。周囲の森林を睫毛とし、眼で云えば黒目、湖水の中央、そこに小島が浮かんでいた。黒い岩組で出来ている所が、いよいよ黒目を想わせる。その黒目の真ん中所、すなわち瞳にあたる位置に、奇形な建物が立っていた。赤い屋根、黄色い壁、青い窓、白い礎、おトギバナシの中へ現れて来る、魔法使のお爺さんでも、住んでいそうな家である。支那風と云えば支那風とも云え、紅毛風と云えば紅毛風とも云える。しかし一番適切の言葉は、独創的建物という言葉である。いかにも薬草道人という変り者の住みそうな家である。
「どうぞしてあそこへ行ってみたいものだ」
あたりを見るとこれは幸い、乗りすてられた舟がある。それもきわめて古風な舟で、舟縁に彫刻が施してある。