Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
にんきょうにとうりゅう
任侠二刀流
国枝 史郎
Lesen Sie 任侠二刀流 (にんきょうにとうりゅう) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 224.569 Zeichen · 451 Bildschirme
堂々引き払う太郎丸
プーンと匂う煙硝の香、ギラギラ輝く甲冑武具焔を上げる数十本の松火! さきに行く駕籠の戸がひらけ、乗っている主人の姿が見える。他ならぬ島津太郎丸! 駕籠の周囲を取り巻いたは、黒装束の烏組の徒! 戸のとざされた後の駕籠! 乗り手は西川正休で、その駕籠脇に従ったは、町人姿の伊集院五郎! 旗指物は立ててない、法螺も太鼓も陣鉦もない。しかし規律の厳粛さ、咳も立てず物も云わぬ! 訓練されたる薩摩武士、武者押しとしてはまことに堂々、しかも殺気は鬱々と立ち、意気は盛ん、油断はなく、敵の城下を押し通るのに、臆した様子は少しもない。
城方の人数、これを見ると、ワーッとばかり喊声を上げたが、一つにはいささか度胆を抜かれ、また一つには打ってかかって、城下に血の雨を降らすのを、堅く禁ぜられていたためとて、かえって左右へ引き退き、遠巻きにして眺めている。
と、太郎丸の大音声、駕籠の中から鳴り渡った。
「今ぞ島津太郎丸、名古屋城下を引き払い申す! 打ち取る覚し召し候わば、ご遠慮はいらぬ、おいでなされ! 微力ながらもお相手致す! 不精巧なれども大砲二門、弾ごめ致してここにある! ひそかに手に入れたホトガル砲じゃ、ここでぶっ放せばお城まで届く、ご自慢の金の鯱鉾も、骨灰微塵になりましょう! 人家へ打ち込めば火事となる! 焼き立てましょうかな