Japanische Klassiker mit Furigana
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にんきょうにとうりゅう
任侠二刀流
国枝 史郎
Lesen Sie 任侠二刀流 (にんきょうにとうりゅう) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 224.569 Zeichen · 451 Bildschirme
人間真っ直ぐに歩くべし
だから行き来の人達は、下駄や草履を穿くらしいが、こりゃア飛んでもない不所存だよ。そんなにも道が悪いのだから、是非とも跣足で歩かなければならない――と云う理由を話すことにしよう」ここで道人舌なめずりをした。
人間真っ直ぐに歩くべし
穏かな月光、穏かな堀川、穏かな木小屋、穏かな船、その中で語る道人の声、また穏かなものである。それを聞いている多勢の人々、ひっそりとして穏かである。
「ね」と道人云い出した。「薄くしなければならないもの、それは人間の面の皮で、厚くしなければならないもの、それは人間の足の皮さ」こんなことを云い出した。「だがどうして足の皮を厚くしなければならないんだろう? それはさっきも云った通り、浮世の往来が険しいからさ。薄い皮の足などで歩いてごらんよ、すぐに足の裏が傷むから。そこで人間は考えたね。下駄や草履というものをな。ところがちっとも不思議でないことには、下駄や草履を穿けば穿くほど、足の皮はだんだん薄くなる。険しい道に触れないからさ。ところでもう一つ困ったことにはどういうものか人間というもの、いい下駄やいい草履を穿きたがるなあ。下駄一足に五両十両そんな大金さえかけるそうだ。