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Japanische Klassiker mit Furigana

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にんきょうにとうりゅう

任侠二刀流

国枝 史郎

Lesen Sie 任侠二刀流 (にんきょうにとうりゅう) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 224.569 Zeichen · 451 Bildschirme

Aozora Bunko

男一人殺せるかしら?

もっともその代り口直しに、お前辰巳屋の金之丞さんと、出来合っているって云うじゃアないか。蔭間茶屋の辰巳屋の金之丞さんとね。二人あったら結構だよ。と云いたいんだが噂によると、まだまだどうしてお前さんにゃア、沢山いい人があるそうだね。よしよし一つ数え立ててあげよう」

またも煙りを輪に吹いた。

男一人殺せるかしら?

「沢山情夫を数え立ててやろう」師匠の八重梅にからかわれ、女弟子の小仙、面喰らってしまった。

「ありゃアしませんよ、お師匠さん、そんなにありゃアしませんよ、精々のところ七人で」

とうとう自分で底を割ってしまった。プッと吹き出した師匠の八重梅、

「嘘をお云いよ、十人はあろう。一割主義っていう奴でね、取っ代え引っ代え十人から、お小遣いをねだろうッていうんだろう。太物屋の番頭からは縮一たん、魚屋の売り子からは鮭一尾、そうして金物屋の手代からは、所帯でも持とうという時に、鍋と釜とを一対ね……」

「酷うござんすねお師匠さん、そんな事アありゃアしませんよ」

女弟子の小仙ベソを掻き、弁解しようとした時である、若い衆がヒョイと顔を出した。

「へい、太夫さん、お使いで」書面を差し出したものである。