Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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にんきょうにとうりゅう

任侠二刀流

国枝 史郎

Lesen Sie 任侠二刀流 (にんきょうにとうりゅう) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 224.569 Zeichen · 451 Bildschirme

Aozora Bunko

凄風渡る神妙の殺陣

宗三郎笑ったが、「おおかたは逆に行きましょうよ、行手を邪魔する貴殿のお命こそ、拙者この場で頂戴いたす」

「ははあ、お取れになりますかな?」

「まず大概取れましょうな」

「参るぞ!」

というと伊集院、刀の鯉口を切ったものである。と、ギラリと引き抜いた。

「参るぞ!」

とこれも宗三郎、サッと刀を引き抜いた。

とその時草むらの中から、五、六人の人影が現れた。

「伊集院さん、よろしいかね」

「ナニ俺らだけで片付けますよ」

「旦那はご見物なさるがいい」

それは山窩の群であった。手に手に野太刀を持っている。

太刀を引くと飛び退り、伊集院ゲラゲラ笑い出した。「うむ、上手に料ってくれ。だがちょっと手強いぞよ。もっとも一人だ、恐れるには及ばぬ。後には俺が控えている。いよいよとなったら手を下す。用心しながら掛かるがいい」ついに山影宗三郎、伊集院の詭計にひっかかってしまった。

凄風渡る神妙の殺陣

「しまった!」と思ったが宗三郎、逃げ出すような人間ではない。また逃げようとて逃げられもしない。背後へ廻られぬ用心に、岩を背中に楯とした。口を結び呼吸をととのえ、構えた太刀は片手上段。左手で袴の股立ちを、キリキリキリと取り上げた。