Japanische Klassiker mit Furigana
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にんきょうにとうりゅう
任侠二刀流
国枝 史郎
Lesen Sie 任侠二刀流 (にんきょうにとうりゅう) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 224.569 Zeichen · 451 Bildschirme
心清くして迷妄を産む
「そなた只今釜へ入れられた薬、あれが砒石じゃ、どうして得られた?」
「めっそうもない! 眠剤で!」
「ナニ眠剤? ふうむそうか! いや恐らくそうであろう。少くもそなたにおかれては、そう思っていたに相違ない。が、ハッキリと云って上げる、あれこそ砒石、大毒薬、人の命なら十人は取れる!」
蒼白になった幹之介、突然小刀へ手をかけた。
心清くして迷妄を産む
小刀へ手をかけた幹之介、抜こうとした時薬草道人、グイとその手を抑えつけた。
「これ、どうなさる、何をされるお気か! 主殺しの大逆目付けられ、血迷ってわしを切るつもりか! そんな筋目がござるかな、そんな度胸がござるか? ……それとも」というと眼を据えた。「顔をお上げ! 見て進ぜる」
上げた幹之介の顔を見たが、「うむ、さようか、自分自身、割腹なさるお意りだな。が、そいつも周章ただしい。まずまずお待ち、手を引かれい」
後へ退った薬草道人、しばらくじっと打ち案じたが、「眠剤をお館にお飲ませ申し、どうなさるお意りでござったかな?」
「はい」と云うと幹之介、畳へ両手をまた突いたが、「勿体ないことではございますが、お手もと金を頂戴し……」