Japanische Klassiker mit Furigana
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にんきょうにとうりゅう
任侠二刀流
国枝 史郎
Lesen Sie 任侠二刀流 (にんきょうにとうりゅう) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 224.569 Zeichen · 451 Bildschirme
「はい誓って! ……それ以外には……」
「そやつ毒婦! こうは思われぬか?」
「なかなかもちまして、さような事……」
「スッパリお別れなさるがよい! こうこの私が勧めても、別れられまいな、そなたには?」
ブルッと顫えた幹之介、返辞をせずに顔を下げた。畳へ落ちたは涙である。
それを見やった薬草道人、喟然嘆息をしたものである。
「釈尊三不能を説かれたが、まことにまことにいわれがある。誠忠、真面目、一本気、清らかな心の持ち主が、年長の市井の毒婦などに、魅入られた以上もはや駄目だ! 己の心が清いだけに、清からぬ者に愛着を感じ、深みへ深みへと落ちて行く。相手の欠点、美に見える! 見え透いた手練手管さえ、好もしいものに映って来る。諫められて聞かず説かれて服さず、かえってその人を怨みさえする。持っている清い心持ちが、かえっていよいよ迷妄を産む! 幹之介殿、わしにはな、そなたを説き伏せる力はない! しかし」と云うと薬草道人憐れみの眼をしばたたいた。「一応は申そう、思うところをな。……聞くも聞かぬもそなたまかせ!」
光明暗黒合一の期は?
「一応は申そう、思うところをな、聞くも聞かぬもそなたまかせ」