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Japanische Klassiker mit Furigana

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にんきょうにとうりゅう

任侠二刀流

国枝 史郎

Lesen Sie 任侠二刀流 (にんきょうにとうりゅう) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 224.569 Zeichen · 451 Bildschirme

Aozora Bunko

蝮酒屋を焼き討ちにかける

縁があって裏庭がある。「庭の様子を見てやろう」下駄を突っかけた荻野八重梅、音を立てずに歩き出した時、

「八重梅さん、八重梅さん」

板塀の向こうから声がした。聞き覚えのあるお紋の声!

塀へ身を寄せると荻野八重梅、

「ああお紋さんでございますか?」

「ちょっと様子を見に来ました」

「首尾は上々、お話しましょう」

「簡単にね、急いでね」

蝮酒屋を焼き討ちにかける

塀の内外でお紋と八重梅、こんな調子に語り合った。

「浜路はいるでございましょうね?」こう訊いたのは烏組のお紋。

「はい」と云ったのは八重梅である。

「水戸の鷺組の連中は?」

「最近江戸へ引き上げましたそうで」

「この家の主人弥五郎は?」

「大須へ行って今は留守」

「宗三郎と仁右衛門は?」

「城の表門と裏門へ」

「何んのために?」と烏組のお紋。

「薬草道人こっそりと、出立するという事でしてね」

「いい事を聞いた、大成功! で、お仙は? 大蛇使いの」

「店でチョコマカ働いています」

「で、どうだろう、八重梅さん、浜路を外へ連れ出せまいか?」

「さあそいつだが、むずかしそうで。あのいい躯、貫目もあろう、とうてい妾の力では、引っ担いで行くということもならず」