Japanische Klassiker mit Furigana
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さんごくし
三国志(七)
吉川 英治
Lesen Sie 三国志(七) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N1. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N1 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 371.916 Zeichen · 744 Bildschirme
すでに、関門の大廈が、近々と彼方の山峡に見えた頃である。
楽を奏しながら、錦繍の美旗をかかげて、彼方から来る一群の軍隊がある。
真先に来た大将がいった。
「今日、荊州へご帰還あるという劉皇叔におわさずや。遠路の途中をおなぐさめ申さんがため、いささか粗肴と粗酒を献じたく、これまでお迎えに出たものです。何とぞお納めをねがいたい」
※(「广+龍」、第3水準1-94-86)統が出て挨拶した。
「これはこれは過分な礼物。皇叔にもいかばかりお歓びあるやしれません。高沛、楊懐の二兄にもよしなにお伝えおき下さい」
「いずれ後刻、陣中お見舞に伺う由ですが、とりあえず、酒肴をお目にかけよとのことに、あれへ品々を担わせて来ました」と、おびただしい酒の瓶、小羊、鶏の丸焼きなどを、それへ並べて帰った。
一行はそこに幕舎を張って、酒の瓶を開き、山野の風物に一息いれながら、杯を傾けて休息していた。そこへ高沛と楊懐が、兵三百を供につれて、
「お名残り惜しいことです。せめて今日は、親しくお杯を賜わりたいもので」
と、素知らぬ顔をもって陣中見舞に訪れた。
「さあ、どうか」
迎え入れて、幕舎の酒宴は賑わった。