Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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さんごくし

三国志(七)

吉川 英治

Lesen Sie 三国志(七) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N1. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N1 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 371.916 Zeichen · 744 Bildschirme

Aozora Bunko

建業会議

一

ようやく終ると、酒をもって洗い、糸をもって瘡口を縫う。華陀の額にもあぶら汗が浮いていた。

建業会議

一

手術をおえて退がると、華陀はあらためて、次の日、関羽の容体を見舞いにきた。

「将軍。昨夜は如何でした」

「いや、ゆうべは熟睡した。今朝さめてみれば、痛みも忘れておる。御身は実に天下の名医だ」

「いや、てまえも随分今日まで、多くの患者に接しましたが、まだ将軍のような病人には出会ったことがありません。あなたは実に天下の名患者でいらっしゃる」

「ははは。名医と名患者か。それでは病根も陥落せずにおられまい。予後の養生はいかにしたらよいか」

「怒らないことですな。怒気を発するのは禁物です」

「かたじけない。よく守ろう」

関羽は百金を包んで華陀に贈った。華陀は手にも取らない。

「大医は国を医し、仁医は人を医す。てまえには国を医するほどな神異もないので、せめて義人のお体でも癒してあげたいと、遥々これへ来たものです。金儲けに来たわけではありません」

飄然とまた小舟に乗って、江上へ去ってしまった。

その頃、魏王宮を中心とし、許都、都の府は、異様な恐慌に戦いていた。

早馬、また早馬。