Japanische Klassiker mit Furigana
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さんごくし
三国志(七)
吉川 英治
Lesen Sie 三国志(七) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N1. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N1 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 371.916 Zeichen · 744 Bildschirme
五
五
「馬超と張飛と、このまま、幾たびも戦わせておいたら、かならず一方は討死するにきまっています。両方とも、稀世の英傑。これを殺すことは畏れながらあなたのご徳望を損ねましょう」
孔明はまず、その愚を止めた。玄徳ももとより同じ気持だった。しかし、敵の英傑を助けるには、その人を、味方に招く以外に方法はない。さもなければ、味方の禍いであり、あらゆる手段を以てしても、これを除く工夫をしないわけにゆかない。
「――天恵です、それに一案があるのです。かならず馬超はお味方へ招いてみせます。私がにわかにこれへ来たのもそのためにほかならないのです」
孔明はいう。そして、疑う玄徳にむかい、その理由ある所以を次のように説明した。
「このところ、馬超が、つねにも増して、強いわけは、今や彼の立場は、進んでも敵、退いても敵、進退両難に陥っているためで、いわゆる捨身の奮迅だからです」
こう冒頭して――
「なぜ馬超が、そんな苦しい立場に陥っているかというに、実は、それもかくいう臣孔明が、手をまわして、そのたねを蒔いておいたものでした。元来、漢中の張魯という野心家は、どうかして漢寧王の称号を得たいと常々から希っておるので、その腹心の人楊松へ私から密書をやっておきました。