Japanische Klassiker mit Furigana
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さんごくし
三国志(七)
吉川 英治
Lesen Sie 三国志(七) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N1. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N1 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 371.916 Zeichen · 744 Bildschirme
三
彼は酔って客館にさがった。だが、呉宮の殿堂は、深更まで、緊張を呈していた。重臣はみな残って、孫権を中心に、
(魏の申し出にどう答えるか)と、その修交不可侵条約の求めにたいして、検討評議にかかったのである。
「もちろん魏の大望は、天下を統一して、魏一国となすにあるので、これは曹操の詐りにきまっておるが、さればといって、明らかに彼の申し出を拒み、魏の重圧を一方にひきうけて、蜀の立場を有利にさせ、呉の兵馬を消耗しては面白くない」
これは顧雍の説だった。
そのほか有力な呉人の国際観も、たいがい同じ見解をもっている。
要するに、不和不戦、なるべく魏との正面衝突は避け、他をもって戦わせ、そのあいだにいよいよ国力を充実し、起つ機会を充分にうかがうべし――という意見である。
諸葛瑾が、一策を唱えた。
「ひとまず使者の満寵はお帰しあって、呉よりも改めて、一使を魏に派遣されたらいかがです。そのあいだに別な使者を荊州へ送るのです。いま荊州の守りは、例の関羽ですが、これに我が君より書簡をつかわし、大勢を説いて、呉に協力させまする。もし関羽だに承知して、呉に与するなら、断然、魏を拒んで、曹操と一戦なすも、決して、呉は敗るるものではありません」