Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
さんごくし
三国志(七)
吉川 英治
Lesen Sie 三国志(七) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N1. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N1 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 371.916 Zeichen · 744 Bildschirme
曹操死す
一
「もし、十中の一でも、巧くゆかなかったら、どうなるか」
「畏れながら、ご命数と、お諦め遊ばすしかございませぬ」
曹操は勃然と怒って、
「これ、やぶ医者。汝は予のいのちを、医刀の試みに用いるつもりか」
「はははは。私には自信がありますが、あえて謙遜して申しあげたのです。かつて荊州の関羽が毒矢にあたって苦しまれていた時も、手前が行って、その臂を切り、骨を削り、さしもの毒も取り除いて、全治させておりまする。何で大王には、それしきの手術を恐れて、華陀の医術をお疑い遊ばすか」
「だまれ、臂と脳袋と、同じにいえるか。ははあ、さては汝は、関羽と親しい間がらの者であるな、察するに、予の病を絶好の機として近づき、関羽の仇を報ぜんとするのであろう。――者ども、者どもっ。この曲者を搦め捕って、獄へほうりこめ」
病人はがばと起き、阿修羅のごとく指さして罵った。
曹操死す
一
せっかく名医に会いながら、彼は名医の治療を受けなかった。のみならず華陀の言を疑って、獄へ投じてしまったのである。まさに、曹操の天寿もここに尽きるの兆というほかはない。
ところが、典獄の呉押獄は、罪なき華陀の災難を気の毒に思って、夜具や酒食を入れてやったり、拷問にかけよと命ぜられても、ひそかに庇って、ただ報告だけをしていた。