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Japanische Klassiker mit Furigana

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さんごくし

三国志(七)

吉川 英治

Lesen Sie 三国志(七) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N1. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N1 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 371.916 Zeichen · 744 Bildschirme

Aozora Bunko

二

「もう、もう……そんなにお嘆きなさいますな。なあに、もとより弟を殺す気なんかありません。ただ懲らしめのためですから」

曹丕はそのまま奥へ隠れて数日は政を執る朝にも姿を見せなかった。

華がそっと来て、彼の機嫌を伺った。そしてはなしのついでに、

「先日、母公が何か仰っしゃったでしょう。――曹植を廃すなかれ、と御意遊ばしはしませんか」

「相国はどこでそれを聞いておったのか?」

「いえ、立ち聞きなどは致しませんが、それくらいなことは分りきっています。が、大王のご決心は、いったいどうなのか、それは未だ私には分っておりません」

二

華※(「音+欠」、第3水準1-86-32)はなおことばを続けた。

「あのご舎弟の才能は、好いわ好いわでほうっておくと、周囲の者が担ぎあげて、池中の物としておかんでしょう。今のうちに、除いておしまいにならないと、後には大きな患いですぞ」

「……でも。予は母公に、もう約束してしまったからの」

「何とお約束なさいました」

「かならず弟の曹植を廃すようなことはせぬと……」

「なぜそんなことを」と、華※(「音+欠」、第3水準1-86-32)は舌打ちして、

「でなくてさえ、曹家の才華は植弟君にある、植弟君が口を開けば、声は章をなし、咳唾は珠を成すなどと、みな云っています。