Japanische Klassiker mit Furigana
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さんごくし
三国志(七)
吉川 英治
Lesen Sie 三国志(七) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N1. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N1 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 371.916 Zeichen · 744 Bildschirme
生きて出る柩
一
魏王の指名をうけるなどということは、けだし大いなる面目といわねばならぬ。けれどそれだけに于禁は重責を覚えた。わけて曹仁は魏王の弟でもある。彼は、命を受くるとともに、こう願った。
「誰ぞもう一名、先手の大将たるべき豪勇の人を、お添え給われば倖せにぞんじますが」
「おう、よかろう。たれか先陣に立って、関羽の軍を踏みやぶるものはいないか」
すると、声の下に、
「いまこそ国恩に報ずる時かと存ずる。ねがわくはそれがしにお命じ下さい」
人々の目は、期せずしてその偉丈夫にあつまった。面は灰色をおび髪は茶褐色をしている。西涼の生れというから、胡夷の血をまじえているにちがいない。その皮膚の色や髪の毛がそれを証拠だてている。すなわち、徳、字は令明。漢中進攻のとき魏に囚われて以来、曹下の禄を喰んでいた者である。
曹操が思うに、※(「广+龍」、第3水準1-94-86)徳なら関羽の良い相手になるであろう。勇略無双の聞えある関羽に対して、恥なき戦いをするには于禁では実力が足らない。
「うむ、※(「广+龍」、第3水準1-94-86)徳も征け。さらに、予の七手組の者どもを加勢に添えてやろう」