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Japanische Klassiker mit Furigana

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さんごくし

三国志(七)

吉川 英治

Lesen Sie 三国志(七) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N1. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N1 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 371.916 Zeichen · 744 Bildschirme

Aozora Bunko

……といって、何しろ糜芳は、蜀のうちでも余人とちがい、玄徳が微賤をもって旗上げした頃からの宿将だ。俺の舌三寸でおめおめ降るわけはないし」

と、困惑を訴えると、虞翻はその小心を笑って、彼の背を一つ打った。

「おいっ、しっかりせい。自己の浮沈の岐れ目じゃないか。いかに糜芳でも石仏ではあるまい。いや彼の一族は元来、湖北の豪商で大金持であった。たまたまその退屈な財産家が、玄徳という風雲児の事業に興味をもち、そっと裏面から軍資金を貢いでやったのが因で、いつか糜竺、糜芳の兄弟とも、玄徳の帷幕に加わってしまった。――というのが彼の経歴ではないか。それをもって察すれば、糜芳の胸は、今とてかならず数字算用ははっきりと持っているに違いない。名も生命もいらんという人間では手におえぬが、利害の明瞭な人物ほど説きよいものだ。……まあ信念をもって、ひとつこう出て見たまえ」

「こう出てみろとは?」

「すなわち、こう出るのだ」

有合う紙片のうえに、虞翻は何か筆を走らせる。傅士仁は首を寄せて黙読していたが、急に悟ったような顔をして、

「あっ、そうか。なるほど」と、ひどく感心したかと思うと、たちまち勇気づいた様子で、