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Japanische Klassiker mit Furigana

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さんごくし

三国志(七)

吉川 英治

Lesen Sie 三国志(七) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N1. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N1 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 371.916 Zeichen · 744 Bildschirme

Aozora Bunko

昨夜はよく御寝にならなかったのですか」

「オオ軍師か」と、玄徳は彼を待っていたように――「実はゆうべ二度まで同じ夢をみたので、ご辺を迎えにやろうかと思うていたところじゃ」と、ありのままを語った。

孔明は笑って、

「それはわが君がつねに、遠くある関羽の身を、朝となく夜となくお思い遊ばしておられるので、いわゆる煩悩夢を為すで、御心の疲れに描かれた幻想に過ぎません。まず今日は、秋園の麗かな下へ玉歩を運ばれて、妃や若君たちと終日嬉々とお遊びになられたがよいでしょう」

孔明はすぐ退がった。

そして中門廊まで来ると、太傅の許靖が、彼方から色を変えて急いでくる。彼は呼び止めて、

「太傅、何事かある?」と、たずねた。

許靖は早口に告げた。

「荊州が破れました。――今暁の早打ちに依ると」

「なに。荊州が」

「呉の呂蒙に計られ、関羽は荊州を奪われ、麦城へ落ちのびたとかで」

「……ウウム。恐らくは事実であろう。夜々、天文を観るに、荊州の天に、一抹の凶雲がただようているように思うていた。そうか。……だが太傅、まだその儀は、漢中王にご披露せぬがよかろう。にわかに驚かれると、或いはお体をそこねるやも知れぬ」